9月9日重陽 彼女の想いがたくさんの人を動かし、いよいよお稽古が始まりました。 おそらく彼女が一番習いたいのは、「泰山府君」。けれども、まず、「盃」のお謡いからお稽古は始まりました。 NPO法人アジア文化芸術連盟の李鴻儒さんのお宅に滞在して約2週間の間大蔵流狂言のまずお謡い、小舞を学んでいかれます。 すでに今日で5日が過ぎ、発音は陽の音と陰の音ととても苦労されていますが、竹内先生が用意された着物と袴をつけて舞いのお稽古に入りました。
竹内先生が驚かれていたのは、特には教えていない扇の扱いが出来ることでした。 通訳を兼ねて毎日同行して下さっている李鴻儒さんは水墨画家ですので、おそらくデッサンのように捕らえることが出来るのか、呉欣霏よりも型を覚えて彼女に指示を出されます。
私が感心させられるのは、彼女から常に謙虚さと感謝のこころが、態度となって控えめににじみ出ていることです。 お稽古が終わったときには、出されたお茶を整え、座布団を片つける。なかなか、出来ることではないと思います。日本の方でも、えてして、このように自然に出来るとは思えないこのごろです。 なにより、恥じらいのある彼女の笑みが、とても大好きです。
大蔵流お家元の、ご理解も頂いて順調に仕上がれば、彼女は9月22日に伊勢神宮の奉納狂言の舞台を踏むことも叶います。 一所懸命、異国の芸能に取り組んでいる彼女を応援しつつ、見守っている毎日です。
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